日常生活を送っていると、ついシミになってしまうことってありますよね。
クリーニングに出すまでもなかったり、すぐに落としたい時のために、ご自身でできる「しみ抜き方法」を紹介します。
ご家庭にあるものや、ドラッグストアなどで手に入るものを使えば、多くのシミは意外と落とせるものです。
特に付いてから数時間くらいしか経過していないシミであれば、きれいに落とせる可能性がより高くなりますので、ぜひ挑戦してみてください。
自分ででできるしみ抜きとは?
まずはしみ抜きについて解説してきます。
シミの種類
シミの種類は大きく分けて3タイプに分かれます。
水溶性のシミ
水に溶けるタイプのシミです。
代表的なものは醤油、ジュース、コーヒーなど。
家庭用洗濯機で洗うだけでも、大部分は落とすことができる比較的落としやすいシミになります。
油溶性のシミ
水には溶けない油に溶けやすいシミです。
代表的なものはミートソース、ドレッシング、チョコレートなど。
ベンジンや台所用洗剤を使って落とします。
ミートソースの色が残った場合は、漂白が必要なのでちょっと手間がかかります。
不溶性のシミ
水溶性でも油溶性でもない、どちらにも溶けないシミです。
こちらは一番やっかいなシミになります。
ご家庭でしみ抜きするのは難易度が高いですが、付いてすぐのシミは取れる可能性があります。
しみ抜きをするための準備
しみ抜きをするためには、先に準備をしておくことが大切です。
効果的にシミを落とすためにも、以下のものをご用意ください。
- 台所用洗剤
- 酸素系漂白剤(液体ではなく粉末タイプの方がいいです)
- クレンジングオイル
- 洗面器
- タオル・キッチンペーパー
- 歯ブラシ・綿棒など
しみ抜きのために事前確認をしよう
準備ができたら、以下の流れでしみ抜きを進めていきます。
- 素材の確認
- 色落ちの確認
- 漂白の確認
素材の確認(洗濯表示のチェック)
基本的に家庭で洗えない素材は、しみ抜きしない方が無難です。
そのため家庭で洗濯できるかどうかをまず確認しましょう。
衣類のタグに書いてある洗濯表示を見てみてください。
品質表示のタグには、洗濯方法や干し方、アイロンのかけ方、ドライクリーニングに出したほうがよいかなどの「取り扱い絵表示」と、繊維の種類の表示があります。
これらの表示を参考に、クリーニングに出すか自分でできるかを決めましょう。
少し難しく感じるかもしれませんが、見ていくうちに慣れてきます。
品質表示の見方
大きく分けると以下のようになってます。
- どう洗うか(水洗い)
- どう漂白するか
- 乾燥機が使えるか
- どのように干すか
- アイロンのかけ方
- ドライクリーニングはできるか
- ウェットクリーニングはできるか
しみ抜きできるか見るべきところはこちらの1つだけです。
1. どう洗うか(上記表1の洗濯処理)の表示に「☓印」が付いていなければ基本的にしみ抜きできます。
この表示に☓印が付いているということは、水洗いできないということです。
家庭で洗濯できるものであれば、しみ抜きすることができます。
家庭であれば、シミが付いてすぐに対処できるので、汚れやシミが落ちやすいというメリットがあります。
ただ、シミ抜きに使う薬剤によっては、生地を傷める場合もありますので、よくわからなかったり自信がない時は、クリーニング店に相談してください。
色落ちの確認
色柄物は、しみ抜きの時に、色が抜けたり滲んでくることがあります。
事前に目立たない場所(裏地など)で、色落ちしないかチェックしてみましょう。
方法は、シミ抜き剤をタオルに付けて、目立たない場所を軽くこすってみます。
タオルに生地の色が付くようなら、しみ抜きすると生地の色も薄くなる可能性があります。
漂白剤の確認
漂白剤を使うと、衣類の色が抜けることがあります。
やはりここでも、裏地などの目立たないところで色落ちテストをしましょう。
漂白剤を綿棒や筆などで少し塗ったあと、ドライヤーで加熱します。
これで生地の色が薄くなったり、白く抜けたりしたら、漂白剤を使うのはやめた方が良いです。
家庭で洗えると判断したら、実際にしみ抜きしてみましょう。
しみ抜きの方法
基本的なシミ抜きは次の3ステップでおこないます。
- しみ抜き剤をシミに付ける
- もみほぐす・たたく
- 水ですすぐ
しみ抜き剤をシミ部分に付ける
シミ部分を軽く水で濡らした後、しみ抜き剤をシミ部分に付けます。
下にタオルを敷いて、落ちたシミが下のタオルに移るようにします。
もみほぐす・たたく
綿やポリエステルなどの丈夫な繊維なら、手でもみほぐしても大丈夫です。
ただ紺色や茶色い綿パン等は要注意。強く揉むとその部分が白くなって、元に戻らなくなります。
デリケートな衣類は、綿棒やタオルで軽くたたくようにします。
水ですすぐ
しみ抜きした部分を水ですすぎます。
シミが取れたら必ず洗濯機で洗うか、すすぎをしましょう。
部分的にすすぐだけだと「輪じみ」になります。
しみ抜きする際の3つの注意点
しみ抜きをする時に気をつけておくべきポイントをご紹介します。
シミが付いたらなるべく早くしみ抜きする
付いたシミは、早ければ早いほど取れやすいです。
時間が経つと、空気中の酸素と反応して黄変(黄ばみ)になります。
黄変したシミは漂白しないと落ちませんので、できるだけ早くしみ抜きしましょう。
強くこすらない
早くシミを落としたくて、ついやってしまいがちですが、強くこすってしまうと生地が擦れて、多くは白っぽく変化してしまいます。
一度擦れた生地は元には戻せません。特にシルク、麻、茶系統の綿生地は要注意です。
アクリルやポリエステルは、比較的、大丈夫なことが多いです。
シミ抜き時は、軽く上から叩くのが基本ですので覚えておいてください。
色落ちに気をつける
衣類は素材や染料の種類のよって色が溶け出すものがあります。
軽く絞ったタオル等で目立たない場所をこすって、色落ちテストをしましょう。
タオルに生地の色が付いてくるようなら、水に浸けられませんし、他の衣類と一緒には洗えません。
色落ちする洋服はプロにおまかせください。
しみ抜きの実践
それでは実際にやってみましょう。
しょう油のしみ抜き
2. 白いシャツについたケチャップのシミ