羽毛布団のクリーニング
羽毛布団って洗ったほうがいいの?
ふわふわの羽毛布団にくるまって寝るのは気持ちいいですよね。幸せを感じてしまいます。
この幸せ感を維持するためにも、定期的なお手入れとクリーニングは必要だと思います。
正しいお手入れ法を実践すればお布団も長持ちしますし、いつも清潔でふわふわの状態を保つことができます。
羽毛布団のお手入れ
羽毛布団を使う時は布団カバーを使いましょう!布団カバーを使うことで布団本体に直接汚れが付くのを防いでくれます。
布団の上部は、手で触ったり顔が触れる場所ですのでだんだん黒ずんできたり黄ばんできたりします。
普段のお手入れとしてはこの布団カバーをマメに洗濯するといいですね。そしてカバーを洗濯している間に羽毛布団本体を天日干ししましょう。

これだけでカバーの汚れと羽毛布団の湿気が取れて長持ちします!
羽毛布団のクリーニング
布団カバーの洗濯と羽毛布団の天日干しだけでは取り切れない汚れをキレイにするのが布団クリーニングの目的です。
取り切れない汚れとは、羽毛布団の中に染み込んだ皮脂や汗など成分、ダニやほこりなどの汚れのことです。
人間の皮脂や汗の塩分などが羽毛に付着すると、羽毛同士がくっつき合ってしまい羽毛本来のふわふわ感が無くなって何となく重い感じになってきます。
雑菌が増えてくると臭いの原因にもなります。またダニは天日干ししただけでは死滅することはありませんので、クリーニングが効果的です。
どのくらいの頻度でクリーニングすればいいの?
羽毛布団を使うのは冬の特に寒い時期の3~4ヶ月かと思います。
クリーニングするタイミングはシーズンが終わったらすぐ、が一番効果的です。
シーズン中羽毛には皮脂の汚れや汗の塩分が少しずつ蓄積していきます。天日干しで取り切れなかったこれらの成分は、そのまま放置しておくと臭いや黄ばみの原因になりますので、クリーニングしてからしまうといいでしょう。
羽毛布団をクリーニングに出すときの注意点
羽毛布団をクリーニングに出すときの注意点は一つだけです。
それは側生地が弱っていないか、破れは無いかをチェックする事です。
それは側生地が弱っていないか、破れは無いかをチェックする事です。もし破れやほつれ等があったらお伝えください。普段使っていてなんか羽毛がふわふわ飛んでるな、と思ったらもしかしたらどこか破れているかもしれません。
破れや穴あき等があると中の羽毛がクリーニング中外に出てきてしまいます。羽毛布団ってみなさんが想像している何十倍もの羽毛がギューっと詰まっているんです。

小さい穴でもものすごい量の羽毛が飛び出してきて、元には戻せなくなってしまいのでご注意ください!
もちろん当店でもお預かり後入念にチェックしていますのでご安心ください。
羽毛布団クリーニングの工程
お客様からお預かりした羽毛布団をどうやってクリーニングするのか、その工程をご紹介します。
羽毛布団のクリーニングは原則水洗いです。洗濯絵表示にドライクリーニングOKの表示がされているものもありますが、ドライクリーニングは羽毛布団には向きません。ドライクリーニングの有機溶剤は羽毛の脂分をほとんど取ってしまうので、羽毛布団本来の機能を無くしてしまいます。
それでは順番にみていきましょう。
①検品

まずは羽毛布団を広げて全体をチェックします。羽毛布団にもそれぞれ生地の違い、縫製の仕方、入っている羽毛の質や量などが違いますのでそれにあった洗い方をするために確認をします。生地の弱りや破れが無いかもここで良く確認します。
次にシミや汚れのチェックです。手や顔がよく触れる部分は特に汚れや黄ばみになっていることが多いので前処理が必要か、どのように洗うかを決めていきます。
②前処理

汚れやシミが見つかったら事前に前処理をします。手垢などで黒ずんでいる汚れには洗剤を塗って30分くらいおいてから軽くブラッシングします。

黄ばみがあった時は漂白剤を塗って事前に黄ばみを取り除いてからクリーニングします。漂白処理は7~8時間必要になります。
③クリーニング

大型の水洗い専用機を使用して1点ずつ洗います。羽毛布団専用の中性洗剤を使用して、酵素がよく効く40度~45度の温水で30分洗います。

洗剤の量、水温、洗う時間、ドラムの回転スピードなどは全てコンピューターで管理されています。
水洗いでもある程度羽毛の脂分は落ちてしまうので、最後の工程で脂分を補うリンスをたっぷり補給します。
④乾燥


脱水が終わった羽毛布団はまず天日干しします。水洗いした後の羽毛は必ず固まり(ダマ)になっていますのでそのまま乾燥機にかけても固まっているダマの中まで十分に乾燥できません。最初に天日干しすることで後で乾燥機にかけた時に中まで乾燥しやすくします。
⑤仕上げ
天日干しでおおまかに乾いたら最後に乾燥機にかけるのですが、その前に大事な作業があります。この時点でまだ偏っている羽毛を手でほぐしていきます。

羽毛の質にもよりますが、ここで十分ほぐしておかないと乾燥機にかけてもなかなか乾燥されないんです。
そして乾燥機にかける目的はもう一つあります。それは羽毛を均等に、パンパンに広げるということです。羽毛が均等に広がって空気の層を作ってふっくらさせる事で羽毛布団の機能を100%回復させます。

当店では乾燥時布に包んだテニスボール(ボールの繊維が飛ばないように)をたくさん入れて乾燥機を廻しています。「タタキ効果」で羽毛がパンパンに膨らみます。

最後に表面のシワをアイロンで伸ばして完了です。
まとめ
羽毛布団のお手入れやクリーニングについてご紹介いたしました。
羽毛布団の機能を保って末永くお使いいただくために、
- 布団カバーを使う
- 布団カバーを洗うときについでに天日干しする
- シーズン終わりにクリーニングする
これらのことを守っていれば布団も長持ちしますし、いつでも快適な状態でお使いになれると思います。
ありがとうございました。