大切なお着物のメンテナンスについて、お悩みの方も多いと思います。
- 着物はいつクリーニングしたらいいの?
- 普段のお手入れ方法は?
- クリーニング店ではどうのように洗っているの?
ここではお着物のお手入れ方法から、当店ではどうのようにクリーニングしているのか、詳しくご紹介いたします。
着物はどんな時にクリーニングすればいいのか?
着物は絹からできているものがほとんどで、とてもデリケートな素材です。
そのため、頻繁に使う着物の場合、毎回クリーニングすると生地が傷んだり、風合いが変わったりしてしまいます。
目安としては次の3つがあります。
- シミが付いた時
- 汗をかいた時
- シーズンが終わった時(季節の変わり目)
それぞれ詳しく解説していきます。
着物にシミが付いた時
一般の衣類でも同じなのですが、シミはの処理は早ければ早いほど効果的です。
時間が経つと、どんどん取れにくくなっていきますので、シミが付いたと思ったら早めにクリーニングに出しましょう。
汗をかいた時
汗をかいた時も、早めにクリーニングすることをお勧めします。
絹が水分を吸収すると縮んでシワになります。
また、汗がどんどん溜まっていくと、その部分が固くなり元に戻りにくくなってしまいます。
時間が経つと酸化して必ず黄ばんできますので、汗をかいたと思ったらクリーニングしましょう。
当店では汗抜き処理をした後に丸洗いをしています。
シーズンが終わった時(季節の変わり目)
着物は季節によって着る種類が変わります。
例えば、袷の着物は秋から春先にかけて、単の着物は春から夏前にかけてというように。
シーズン終わりにクリーニングしてしまっておくことで、次に使う時にまたきれいな状態で着られます。
普段の着物のお手入れ方法は?
物は洋服以上にデリケートですので、素材のトラブルが起こりやすくなっています。
そのため、きちんとお手入れをして良い状態を保つようにしましょう。
陰干し
短時間しか使っていなくても、着用後に何もせずしまってしまうと、後になってシミが出てきたり黄ばんでしまうことがあります。
少しでも着た後は、季節を問わず風通しのいい場所で陰干ししましょう。
陰干しすることで、汗の水分を飛ばしてシワや黄ばみを防げます。
ブラッシング
専用ブラシを使ってブラッシングも効果的です。
ブラッシングの目的は、表面のホコリや軽い汚れを落とすことと、生地の目を整えて本来の艶や光沢を出すことです。
ただ、着物専用のブラシというものが市販されていますが、高価(5,000円~10,000円くらい)であることが難点です。
当店の着物クリーニング
当店での着物のクリーニングの工程をご紹介します。
当店でできるのは以下の3つになります。
- 丸洗い
- 汗抜き
- しみ抜き
丸洗いは基本的に石油系の有機溶剤でのドライクリーニングです。
皮脂や排気ガスなどの油汚れに特に効果があります。
検品
お着物全体を見てシミ、汚れをチェックします。
汚れやすい襟周りや裾部分は入念に確認しています。
汗抜き
汗をかいている部分は必ずシワになっています。
着用してのシワとはちょっと違うためすぐわかります。
ドライクリーニングでは、汗の成分は落ちにくいので事前に汗抜き処理しています。
しみ抜き
シミによって薬品の調合を変えてしみ抜きします。
油性、水性等のシミはそれぞれ落とし方が違いますので、専用の機材を使うこともあります。
丸洗い
石油系のドライクリーニング機で1点ずつ丸洗いします。
生地によって洗濯時間、脱水時間等を変えています。
乾燥
着物は乾燥機を使わず全て自然乾燥です。
仕上げ
アイロンや専用のスチームブラシを使って手仕上げしていきます。
ふんわりやさしい風合いを重視しています。
仕上げ後は新しいたとう紙に入れてお渡しいたします。